© Michaël Borremans / Mark Manders

Courtesy of Zeno X Gallery, Antwerp and Gallery Koyanagi, Tokyo

Michaël Borremans | Mark Manders

2018年11月2日(金) – 12月22日(土)

 

この度、ギャラリー小柳では、ミヒャエル・ ボレマンスとマーク・マンダースによる展覧会「Michaël Borremans | Mark Manders」を開催いたします。ギャラリー小柳での展覧会は、ボレマンスが 2014 年の個展以来 4 年ぶり 3 回 目、マンダースは 2015 年の個展以来 3 年ぶり 2 回目の展示となります。

 

ミヒャエル・ボレマンスは 1963 年、ベルギー中西部ヘラールツベルヘン生まれ、現在はゲント で制作活動を行っています。それまでの写真による表現から本格的に絵画に転向した 1990 年代 半ばから国際的な評価が高まり、ベルリン・ビエンナーレ(2006 年)、横浜トリエンナーレ(2011 年)、シドニー・ビエンナーレ(2018 年)など主要な国際美術展に招聘されています。2014 年 には原美術館でアジア初の美術館での個展を開催、同時期にブリュッセルで始まった大規模な 回顧展がテルアビブ、ダラスへと巡回しました。

 

フランドル絵画の伝統を想起させるような精緻な技術で描き出されるボレマンスのペインティ ングには静謐な時間と謎めいた雰囲気をたたえています。そこに配される人物はしばしば意味 のない作業に没頭しており、また素材のわからない布で表情を覆い隠されています。その情景は リアルに見えながら、映画や舞台のセットのような非日常的な印象を与え、鑑賞者に解釈が委ねられるのです。

 

マーク・マンダースは 1968 年、オランダ南部のフォルケル生まれ、現在はベルギーのロンセを 拠点に制作を行っています。1990 年代初頭より作品の発表を開始。サンパウロ・ビエンナーレ (1998 年)、ドクメンタ 11(2002 年)、マニフェスタ 5(2004 年)などの国際展に招聘され、 2013 年のヴェニス・ビエンナーレではオランダ代表作家としてオランダ館で個展を開催しました。日本では、東京オペラシティアートギャラリー(2000 年)、金沢 21 世紀美術館(2006 年) でのグループ展、2016 年のあいちトリエンナーレに参加しています。

 

マンダースは 1980 年代後半より、彫刻や家具、日用品や建築部材などを「想像上の」部屋に、 緻密に練られた配置図に基づいて配するインスタレーションを制作してきました。それらはすべて作家が「建物としてのセルフポートレイト」と呼ぶライフワークの断片であり、時代や様式 を超えて普遍的な美しさを醸し出す彫刻や、実物よりわずかに縮小された家具などを介して、作 家自身の抽象的で個人的な思考や感情を、空間のなかで視覚化する作業といえましょう。

 

今回はボレマンスのペインティングを 4 点、マンダースの彫刻を 4 点、すべて新作でギャラリ ー小柳の空間を構成する特別な展覧会となります。

 

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