マーク・マンダース|Silent Studio
2024年12月18日(水)-2025年 3月8日(土)
12:00–19:00
*日 / 月 / 祝日休廊
*冬期休廊:12月28日(土)-1月6日(月)
[プレビュー&レセプション:12月17日(火)17:00–19:00]
この度、ギャラリー小柳では2024年12月18日(水)から2025年3月8日(土)の会期で、マーク・マンダースによる個展「Silent Studio」を開催いたします。本展では、ギャラリー小柳の展示空間をアーティストのスタジオに一変させ、新作を含む9点を公開いたします。
マンダースは 1980 年代後半より、彫刻や家具、日用品や建築部材などを「想像上の」部屋に、緻密に練られた配置図に基づいて配するインスタレーションを制作してきました。それらはすべて作家が「建物としてのセルフポートレイト」と呼ぶライフワークの断片であり、時代や様式を超えて普遍的な美しさを醸し出す彫刻や、実物よりわずかに縮小された家具などを介して、作家自身の抽象的で個人的な思考や感情を、空間のなかで視覚化してきました。
「Silent Studio」と題された本展覧会では、ギャラリーの空間を半透明の薄いビニールで囲い、アーティストのスタジオに一変させます。展示空間の中央には、《Bonewhite Clay Head with Two Ropes》(2018-2024年)が配され、作業台の上に置かれた乾燥してひび割れたかのような彫刻はロープで留められ、今にも崩れそうな緊張感を与えます。これらの作品がスタジオの設えに配されることで、作業の途中であるかのような印象を見る者にもたらし、静かなスタジオに作家がそれまでその場にいたかのような、あるいは長い間放置されたかのように感じさせます。儚さが漂う彫刻は実はブロンズなどで強固につくられており、まさにひとつの瞬間が凍結したかのようです。
Mark Manders, Bonewhite Clay Head with Two Ropes, 2018-2024
Mark Manders, Nightfall Scene, 2024
今回いくつかの作品につかわれた「Bonewhite」は灰色に近い白で、より一層作品に儚さを与えますが、マンダースの作品に見られる青い色彩は、その色合いや深さによって海や風景、そして空の異なる時間を表します。《Nightfall Scene》(2024)の深い青色は黄昏時の空を表していますが、作品に配された色や素材を通して作品は静かに対話し、詩的な空間をつくりあげています。
展覧会初日の前日、12月17日(火)の午後5時から7時までマーク・マンダースを迎えてプレビューとレセプションを開催いたします。是非お越しいただけますようお願い申し上げます。
※12月17日はプレビューのため、午後5時より開廊いたします。
本展覧会の会期中、東京都現代美術館で開催されている「開館30周年記念プレ企画 イケムラレイコ マーク・マンダース Rising Light / Frozen Moment」展では、同館所蔵の《椅子の上の乾いた像》(2011-15年)が特別なインスタレーションで2025年3月30日(日)までご覧いただけます。こちらもあわせてご高覧いただけますと幸いです。
Bonewhite Clay Head with Two Ropes
2018-2024
painted bronze, plywood board,
plastic sheet, 3 iron stands
98.5 x 64 x 82 cm (sculpture)
Photo: Keizo Kioku
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